このシリーズの最初の記事へ

続いては高校生が政治的な活動を禁じられている現状を語ったTさんです。

Tさんは、「新聞への投書でさえ、政治活動にあたるとして指導対象にしている学校もある」と話しました。また、ある高校生がイラク反戦運動の際に経験した「ポスターをはがされた」「生徒会宛の手紙を学校が勝手に処分した」などの例を紹介し、こう訴えました。
「そのため生徒は『社会に関心を持ち行動するのはいけないこと』と思うようになっていきます。私たちは社会の一人として政治に関心を持ち、考えを訴えたい。それを禁じる通知(1969年に文部省が出したもの)は即撤回して欲しい」

このシリーズの最初の記事へ

Hさんは、学校や社会で傷つき問題を抱えた子どもたちの最後の受け皿になっている定時制高校が、東京都の進める統廃合によって無くなろうとしていることを訴えました。
自身も小学校でいじめを受け、12歳から4年間を不登校で過ごしたHさんは言います。

「その事を誰にも相談出来ませんでした。学校の中では、他人に自分の弱みを見せては生きていけないからです」

このシリーズの最初の記事へ

続くTさんが話したのは中学校で「日常茶飯事の体罰」。Tさんは、入学直後に体罰を目撃し、恐怖で「この人達には何も言えない」と思ったそうです。

友人の多くが体罰のある環境に慣れて疑問を感じなくなっていきました。そして、真夏でも化学繊維を3枚も重ねて着なければならない制服にも、文句ひとつ言わない生徒ばかりのなかで、私服登校を決意した当時を振り返り、こう語りました。

このシリーズの最初の記事へ

2004年1月に国連「子どもの権利委員会」(At Palais Wilson in Geneva)でプレゼンテーションをした「子どもの声を国連に届ける会(「届ける会」)」のメンバーは8人。会の発足から3年あまりがたち、半分が大学生になっていました。
本当は8人のプレゼンテーションの全文を掲載したいところですが、かなり長くなってしまうので、エッセンスのみをご紹介させていただきます。

このシリーズの最初の記事へ

ようやく英語訳が出来たのは、なんと日本を出発する前日! 英語の特訓はジュネーブに向かう飛行機の中で行われました。
しかも、メンバーの英語の発音はお世辞にも「上手」とは言えませんでした。こう言ってはなんですが、「とうてい委員の人たちに通じない」感じだったのです。機内では、見かねたオーストラリア人女性が「お手伝いしましょうか」と英語のコーチを申し出てくれたほどです。

このシリーズの最初の記事へ

・・・このように書くと、いかにも「優秀な子どもたち」という印象を持たれるかもしれませんが、実際には(本人たちがよく言っているように)どこにでもいる普通の子どもたちです。特別な問題意識を持っているとか、勉強ができるとかというわけでもありません。どちらかと言うと、「勉強は苦手」という子の方が多かったように思います。

今日から「子どもの声を国連に届ける会(「届ける会」)」の子どもたちと合宿です。
集合時間は昼の12時。「みんなが起きられる時間」ということで、この時間に決まりました。細かい合宿の内容も不明。話し合わなければいけないことは山ほどありますが、スケジュールも何もかも、いきあたりばったり。唯一決まっているのは、泊まる宿だけです。

このシリーズの最初の記事へ

image060728.jpg 離島など沖縄の地方には、まだまだそうした「なんでも受け入れてくれる」雰囲気が残されているように思います。名前も知らない他人でも、目が合えば席を共にし、話が弾めば泡盛を勧め、盛り上がれば一緒に歌う。そう、「いちゃりばちょーでぇー(会えば兄弟)!」なのです。

どこのだれかも問いません。今、時間と場所を共有しているというだけで、受け止めてもらえるような空気を感じます。
そんな優しさ包まれると、体の奥から深呼吸できるようになって、コチコチになった心までがほぐされていきます。思い詰めていたことがあっても「てーげー(アバウト)に考えられるようになる」と言ったらいいでしょうか。

こうした空気の“もと”になっているのは、やはり「何でも受け入れ合っている」沖縄の人々の関係性ではないでしょうか。

image060726.jpg 重たい話題が続いていましたので、今回はちょっと一息。

先日、一足早い夏休みをいただいて沖縄の離島に行ってきました。日本列島のほとんどの地域では冷たい雨が降っていましたが、沖縄地方は台風一過の晴天続き。「気もちがいい」を通り越して「痛い」ほどの太陽が照りつけていました。

旅のテーマは「何にもしないこと」。朝起きてひと泳ぎしたら、お昼を食べてしばし昼寝。日差しが弱まった頃、また海に出る。夜は泡盛片手に海の見えるテラスで食事・・・。それをただ繰り返し、頭も心もカラッポにして数日間を過ごしました。

このシリーズの最初の記事へ

image060721.jpg どうして重光さんの会社の社員たちは、自殺寸前まで追い込まれている同僚に気づかなかったのでしょう。唯一、窮状を知っていた上司は部下を助けるどころか、部下を追い込むような言動を続けたのでしょう。そして何より、重光さん以外の方々は「自分はこれ以上やれない」とSOSを出すことができなかったのでしょうか?

AC(アダルト・チルドレン)という言葉は、今では広く一般にも知られています。ACの特徴は、自己評価が低く、周囲からの評価が気になり、周囲の反応に一喜一憂し、頼まれたものを何でも引き受けてしまうなど。アルコール依存症の家族など、機能不全家族で育った子どもがなると言われています。
では、そのような機能不全家族はどうして生まれるのでしょうか?