「子どもの声を国連に届ける会」(7/9)

2019年5月29日

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続いては高校生が政治的な活動を禁じられている現状を語ったTさんです。

Tさんは、「新聞への投書でさえ、政治活動にあたるとして指導対象にしている学校もある」と話しました。また、ある高校生がイラク反戦運動の際に経験した「ポスターをはがされた」「生徒会宛の手紙を学校が勝手に処分した」などの例を紹介し、こう訴えました。
「そのため生徒は『社会に関心を持ち行動するのはいけないこと』と思うようになっていきます。私たちは社会の一人として政治に関心を持ち、考えを訴えたい。それを禁じる通知(1969年に文部省が出したもの)は即撤回して欲しい」

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Cさんは、卒業式を契機に突然「子どもだから」「子どものクセに」と言われ、声を奪われてしまった国立二小事件を通して考えたことを話しました。

事件以前の二小では、行事の内容や装飾品などもすべて子どもと教師、保護者で話し合って決めていました。子どもも、あらゆる話し合いの場に参加していたのです。

「それなのに卒業式当日、私たちにはなんの説明もなく屋上に日の丸があがっていたのです。びっくりしてみんなで校長と教頭に、『なぜ私たちに知らせてくれなかったのですか』と質問しました。すると彼らは私たちの意見を聞こうともせず、『子どもには関係無い』と冷たく突き放しました」

私たちは日の丸が嫌だったわけではありません。話し合いもないまま、自分たちが主役である卒業式に、自分たちの知らない物が掲げられていたことが悲しかったのです。

「その日、校長や教頭は『子どもは意見を言ってはいけない』という考えだと思い知らされました。そして、世間のおとなやマスコミにも、そういう考えの人が少なく無い事も知りました。でも、それはおかしい。人間は自分の意見を言うことでお互いを分かり合い、成長していくはずです。そういう機会を私たちから奪わないで欲しい」(続く…

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Posted by 木附千晶