iimage060608.jpg 3万2552人。何の数字だと思いますか? 実はこの6月に警察庁が発表した自殺者数です。日本の自殺者数は1998年から8年連続で3万人を超えています。

自殺者数の推移と完全失業率の推移がほぼ同じ動きを見せることはよく指摘されていますが、日本は第12回世界精神医学会(2002年)の推計で実質自殺率世界第1位と言われた国でもあります。
「格差社会」などと言われて久しくなりますが、日本は世界的にみればまだまだ裕福な国です。それにも関わらず、なぜ、こんなにも幸せになれない人が多いのでしょうか?

■木附千晶(きづきちあき)

 IFF・CIAP相談室セラピスト。

 ジュネーブ(スイス)に本部を置く子どもの権利のための国際NGO・DCI(Defence for Children International)日本支部運営委員、機関誌『子どもの権利モニター』編集長、「DCI子どもの権利オンブズマン」委員。

 一橋大学、東京女子医科大学等で授業に招かれて客員講義を行う。
 ジャーナリストとして活動するなかで、子どもをめぐる問題に興味を持ち、AIU/CSPP修士日本プログラムに入学。
 現在は社会・心理学視点を持った臨床・執筆活動を行なっている。

 「オウムの子どもたちの一時保護を検証する」で第12回『週刊金曜日ルポルタージュ大賞』入選。著書に『「こどもの権利条約」絵辞典』(PHP)、『お笑い裁判傍聴記』(自由国民社)ほか。編集を手がけた本に「子どもが語る施設の暮らし」「子どもが語る施設の暮らし2」(明石書店)などがある。