「子どもの声を国連に届ける会」(2/9)
・・・このように書くと、いかにも「優秀な子どもたち」という印象を持たれるかもしれませんが、実際には(本人たちがよく言っているように)どこにでもいる普通の子どもたちです。特別な問題意識を持っているとか、勉強ができるとかというわけでもありません。どちらかと言うと、「勉強は苦手」という子の方が多かったように思います。
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「届ける会」が出来た最初の1年間くらいは「子どもの権利条約って何? 法律?」「国連ってどこにあるの? 外国?」みたいな会話を延々としていました。
『子ども報告書』をつくると決めた後も、会議の集合時間に全員が集まるなんてことはただの一度もありませんでした。たいがいは集合時間を30分過ぎた頃からぼちぼち集まり始めます。そして、全員が集まったらお菓子を食べながらおしゃべり。「昨日、親にこんなことを言われた」「先生はこんなことをした」「友達にこんな子がいる」などなど、話したいことはつきません。
肝心の話合いが始まるのは、いつも解散時間が迫った頃。当然、議題は次回に持ち越しです。
国連での英語のプレゼンテーションも、けして「流ちょうな英語ですらすらと」できたわけではありません。まずは、ひとりひとりがまず日本語で文章を考えることからはじまりました。それを英語の堪能なおとなに英語訳し、マンツーマンで教えてもらうという方法をとりました。
そのときもスケジュールは超ルーズ。1月の末が審査だというのに、1月に入っても日本語の文章はできあがらず。やきもきしながら待ち、届いた文章を見てみたら長すぎたり、言いたいことが詰まりすぎて意味不明になっていたり・・・。そこからみんなで話合いながら、言葉を削ったり、足したり、整えたりして文章を整えました。(続く…)