教育熱心で、学校以外に勉強の場を確保できるような親がいる子どもの学力は上がり、そうでない子どもの学力は下がる・・・。
そんなことが当たり前のようになっていきました。
そして、学力格差を生み出すような「学ぶ子」と「学ばない子」が歴然とする学校は、学力以外にもさまざまな問題をもたらしました。
それまでは、たとえ勉強ができなくても、走るのが速いとか人前で話すのが得意とか、それぞれの得手不得手を活かして、行事で活躍できる子が大勢いました。
だから、テストでは上位になれなくても、自分のことを卑下したり、ストレスをため込むことは少なかったのです。
でも、ゆとりが無くなり、行事が減らされる一方の学校では、勉強以外の活躍の場はどんどん減っていきました。
勉強以外で活躍できない子どもたちの中には、荒れたり、暴力的になったり、弱い者いじめで鬱憤を晴らそうとする子が出て来ました。また、早いうちから「どうせ自分は頭が悪い」などと考え、諦めてしまう子も増えていきました。