「人の顔色を見て、人に合わせて、嫌われないように生きていくのに疲れ、耐えられなかった。すべてを終わりにしたかった」
『東京新聞』(8月8日付け:埼玉版)に載っていた先月19日に父親を殺害した埼玉県川口市の中学生の供述です。
新聞には「『人からどう見られるかが、とても気になる』と自己分析する性格で、『勉強は好きでなかったが、両親によく思われたかった』と小学校時代から塾に通い、中学受験してさいたま市の中高一貫校に進んだ。入学後も友人や両親の目が気になった」とも書かれていました。
自殺も考えたそうですが「家族が周りから自殺した子の親や弟と言われる」と、人の目を気にして思いとどまり、家族全員を殺害することにしたそうです。
そのように結論を出しても何度も決行を思いとどまった中学生が犯行に及んだ理由は、事件当日に保護者会が予定されていたためでした。新聞には「期末試験の成績が分かり、怒られると、自分も両親も嫌な気持ちを持って死ぬことになる」と書かれています。
家族については「今でも『家族のことは好き』と話している」とのことです。