当時、私は月に数回ほど東京の北東部にあるキリスト教会が行っていたホームレス支援ボランティアのお手伝いをしていました。
週末には公園でおにぎりやお味噌汁を配り、ウィークデーの夜には川沿いのダンボールハウスやテントを回り、そこに暮らす方の体調確認などをしていたのです。
ホームレスの方々の中には、何度か顔をあわせるうちに自らの過去や思い出話をしてくれる方もいらっしゃいました。
もともとは冬の時期だけ出稼ぎに来ていた東北出身の人、「いなかでコツコツ働くよりも」と、日銭の稼げた時代に東京まで流れて来た人、50代を過ぎて日雇いの現場が無くなってしまった人、体調を壊して働けなくなった人・・・いろいろな境遇の人がいました。