こうした裁判員制度によって、少年法も骨抜きになってしまう可能性があります。
少年法は、もともと教育基本法や児童福祉法と同じように、子どもの成長発達のためにつくられた法律です。
だから、いろいろな事情でうまく成長発達することができず、その結果として罪を犯した少年のやり直しを目的としてつくられています。
刑罰を課すことよりも、少年を教育・保護し、行き直すために援助すること・・・つまり、「要保護性」に力点が置かれています。
そのため、成人の場合よりも生育歴や生育環境がていねいに検討されるケースが多くありました。
ところが、今まで述べてきたように、裁判員制度にともなって始まった公判前整理手続では、「何をやったのか」が中心になります。たとえ少年であっても、生い立ちや犯行動機が十分に検討されなくなるのです。
