人はだれの助けも借りず、支えもないままに、たった一人で生きていけるほど強い生き物ではありません。
確かに今の日本において、過酷な競争や生き残りレースにさらされずに生きることは困難です。でも、だからこそよけいに、だれもがホッと出来る場所、弱さを見せても安全な相手、自分をきちんと抱えてくれるだれかを必要としているのではないでしょうか。
エネルギーの“もと”を生み出すのが“家族”
「ネットから卒業すれば幸せになれるという人が居ます
私の唯一の居場所を捨てれば幸せになれるのでしょうか
すなわち、死ね、ということなのでしょう」
そう記したのは、昨年6月に起きた秋葉原事件(7人が死亡、10人が重軽傷)の容疑者でした。
彼もまた、安全な場所を手に入れることなくおとなになった孤独な人間でした。