「夜スペシャル」を導入した民間人校長は、当時、学校のホームページで「100万円単位のお金をかけられない家庭では、上位の高校にチャレンジすらできなかった。(略)和田中では月1万円出せば、3年生までに上位校を受験するチカラがつく。これこそ、完全ではないが『公平』な教育機会の提供だ」と語っていました。
「お金がある者と無い者が存在する格差社会は当然である」という考えがあるからこその発言です。
そんな元校長に同意し、東京都杉並区立和田中学校が学習塾・サピックスと提携してはじめた有料の「夜スペシャル」を肯定することは、「格差社会を是認する」ことになります。
お金が「ある」「なし」で、受けられる教育が変わってしまう。・・・それは教育格差が当たり前になるということです。それは必ず、世代間を連鎖して経済格差につながり、極端なお金持ちと、生活ぎりぎりの人が暮らす社会をつくっていきます。
それにもかかわらず、多くの日本人がこの状況を歓迎したのです。その状況に、私はとてつもなく大きな衝撃を受けました。