でも、それはおかしな話ですよね。そもそもなぜ子どもの権利条約という、「子どものための権利」、「子どもの成長・発達を支えるための国際的な約束事」ができたのかと言えば、まだおとなのようには自分を守ることができない、いろいろな意味で力(能力)が未熟な子どもという存在に対して、特別な力を与える必要があると考えたからです。
しかも子どもは、幼ければ幼ないほど非力ですから、より権利(特別な力)が必要になります。つまり、条約が言う未成年(18歳未満)のなかで、最も権利を必要とするのは生まれたての赤ん坊のはずです。それなのに、乳幼児が蚊帳の外に置かれてしまうような解釈ではまったく意味をなしません。