本当に何らかの法律をつくることによって、いじめが日常化した子どもたちの状況を救うことができるのでしょうか?
そもそも、昨今のいじめとはどのようないじめなのでしょう。
ある教師に尋ねたところ、かつては「おとなに見えにくいいじめ」として話題になったインターネットを使ったいじめは、すでに当たり前だそうです。
たとえば学校で「キモい」と言われている子に無理やり告白させたり、待ち合わせをすっぽかしておいて当惑する姿を隠し撮りして動画で流したり、マスターベーションを強要して撮影し、仲間内で共有したりするなどは、めずらしくないのです。
でも、こうしたいじめは、新たに法律などつくらなくても、すでに教育委員会やNPOなどがサイト上を巡回していじめや犯罪につながる情報を見つけ出す「ネットパトロール」などで取り締まることはできます。
ところが、今、教師の人たちが対応に困っているのは「遊びと区別しにくいいじめ」です。