BOSTON STRONG(7/7)

2019年5月29日

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3.11以後、子どもが育つための土台が破壊され、それに苦悩する親子がこんなにもたくさんいるというのに、1年経った今も子ども被災者支援法はその方向性さえ見えません。

こうした現実を否認し、子どもたちを置き去りにして「世界で勝てる国」になったからと言って、いったいどんな価値があるのでしょうか。

戦争、公害、基地、原発事故、テロ・・・表面的な繁栄の影で、蓋をされている問題が山のようにあります。
それにもかかわらず、問題の原因や背景をちゃんと検証し、進むべき道を見直すこともせず、ただ「前へ、前へ」と進むことが強い国の証しなのでしょうか。

立場の弱い人を踏みにじり、多くの犠牲の上に利益を築いてきたこの日本という国のいったい何を「取り戻す」と言うのでしょうか。

これが「JAPAN STORONG」?

「成長率、生産、消費、雇用、すべて改善している。サミットでも強い期待と評価をいただいた」と、安倍首相は胸をはりますが、その裏で生活保護受給者の数は216万人に達し、11ヶ月連続で過去最多を更新しています(『朝日新聞』2013年6月23日)。

TPP交渉を待たずとも、地方の第一次産業は青息吐息。その一方で都心の億ションが即時完売し、1千万円を越す輸入車の5月の販売台数は前年同月5割増しの916台、百貨店でも高級品が売れていると言います(『朝日新聞』2013年6月18日)。

これが3.11を乗り越えた「JAPAN STORONG」なのでしょうか。

猛進するのではなく

こうした経済成長こそが、人間を幸せにするのだと公言してはばからない人々の言葉を本当に信じていいのかどうか。少なくとも「ひたすら前へ」と猛進するのではなく、もう少し歩調を緩めて、考え直してみてもいいのでないでしょうか。

私たちが求めているのは、一部の人たちを犠牲にし、その姿を見ないようにした上で築かれた繁栄や格差を前提とした豊かさなのかを。

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