検証の方法も、とうてい理解できるものではありませんでした。
わかりやすい例を挙げましょう。たとえば、検証内容の振り分け方です。
検証委員会には六名の委員のほか、四人の調査委員がいます。その中には、弁護士や学者などさまざまな専門家が入っているのですが、当日の津波について検証したのは、津波工学の権威とされる委員ではなく、心理学者である調査委員でした。
それだけでもびっくりですが、さらに続きがあります。
この調査委員は、7月に出された中間とりまとめ(検証の中間報告)のとき、「学校への津波到達時刻は3時32分」と、それまでの通説だった「3時37分よりも早い」との見解を示し、みんなを驚かせました。
そして、遺族やマスコミ関係者らから、科学的根拠を示すよう求められ、疑問を投げかけられると、あっさりと新見解を引っ込めたのです。
