東日本大震災から6年(4/8)

2019年5月29日

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しかし残念なことに、今の日本の状況を見る限り「人々の言葉を真摯に受け止め」て「過去の過ちと向き合う」なんてことは、難しそうです。この6年を振り返って思うのは、「この国の体制は犠牲になった命の重さを受け止める気持ちなどなく、反省する気もない」ということです。

そんな政府の本音をうっかり吐露してしまったのが、あの今村雅弘復興相の「自主避難は本人の責任」という発言でしょう。

・・・とはいえ、今さら驚く話ではありません。政府の本性は、2012年にできた子ども・被災者支援法をめぐる今までをなぞってみれば、簡単に分かります。

子ども・被災者支援法の今まで

この法律は、①被災地に留まることも、避難することも、避難先から戻ることも被災者自身が決める権利がある、②すべての被災者、とくに子どもと妊婦に対してあらゆる生活面、健康面の支援を行う、などの理念を掲げた理念法です。動かし、実効性を持たせるには基本方針がなければなりません。

ところが政府はこの法律が成立してから1年以上が経過しても予算を付けず、法律を実行するための基本方針も示しませんでした。
ようやく方針が示されたのは2013年。しかし、当事者らの意見を聞かないままつくられたその内容は、対象地域が限定的であるなど、子ども被災者支援法の理念からは大きく後退したものでした。

そうした中で、当時復興庁の担当官だった水野靖久参事官が放射能による健康被害への提言を行う市民団体の院内集会に出席後「左翼のクソどもから、ひたすら罵声を浴びせられる集会」「白黒つけずに曖昧なままにしておくことに関係者が同意」などとツイートしていたことが発覚し、大騒ぎになりました。

滑稽としか言いようがない

その後、2015年に改訂された同法の基本方針で、政府は「原発事故発生から4年余が経過した現在においては、空間放射線量等からは、避難指示区域以外の地域から避難する状況にはなく、支援対象地域は縮小又は撤廃することが適当」(子ども被災者支援法基本方針改定案(概案))との意向を示しました。

4年間もの間、何の手当もしないまま放置して時間稼ぎをしておきながら「時間がたったんだからから自力で地元に帰って生活しろ」というのです。なんとも滑稽としか言いようがありません。とても国民の生活や安全に責任を持つべき政府の態度とは思えません。(続く…

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