A World Fit for Us(私たちにふさわしい世界)(3/3)
会議に集まった子どもたちは、国も文化も、置かれた状況も違います。表面上は豊かで恵まれた先進国と呼ばれる国の子どももいれば、戦争や貧困にあえぐ国の子どももいます。
けれども子どもたちは、みんなJ・Swigartの指摘と同じことを訴えたのです。
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「おとなたちがつくった世界が、自分たちを搾取し、安心できる環境で愛されながらすくすく成長する機会を奪っている」、「私たち子どもに問題があるのではなく、子どもの存在が社会の問題を顕在化させ、問題解決の力になるのだ」と。
子どもが両親を殺害するなどの事件が続いています。これらの事件は、出生率が1.25と過去最低を記録した「子育てが難しい」日本社会が、見ないふりをしている問題をあぶり出していると言えるでしょう。
しかし政府は、自分の人生までをかけた子どもの悲鳴には耳をふさぎ、14歳未満の子どもまでも少年院に送り、警察官の調査権限を強化するなどという少年法「改正」を進めています。