こうして改めて見てみると、文部科学省は、長年、教育行政に取り組んできた自らの立場を守るため、本音と建前を使い分けながら、競争を推進する教育「改革」の要となることができる道を探っているかのように見えます。
その立場上、文部科学省はさすがに「競争によって学力の向上を図る」とは公言できません。しかし、経済界がリードし、内閣府が進める教育「改革」の流れに逆らうこともできません。
そのために考え出した策が、全国学力テストを行なって、その結果を検証し、地方行政と学校運営をコントロールするという方法だったのではないでしょうか。