『家族』はこわい(1/6)
ある本のタイトルではありませんが、最近、つくづくそう思った瞬間がありました。
『朝日新聞』(2007年10月21日朝刊)の「家族」という記事を読んだときです。そこには、息子の縁談のために奮闘する親の姿が描かれていました。
10月初めの日曜日、都内某所のホテルに適齢期になっても結婚しない子どもにしびれをきらした親たちが、「まず親同士で見合いをして話を進めよう」と集まったそうです。その数、なんと160人!
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掲げられた看板には次のように書かれていました。
「お見合い新時代 親の縁は子の縁交流会in東京」
記事は、「親の見合い」に7回目の参加となるある母親を中心に描かれていました。
「子どもには親しかいない」?
自営業の店を軌道に乗せ、26歳からお見合いをさせているのに一向にまとまらない息子の縁談。「親の見合い」で、息子の上申書を受け取ってくれた親は20人ほど。
「息子は優しいから、お嫁さんは楽なのに」と考えている母親は、「親を安心させたい」と、22歳で結婚したそうです。そんな母親は30代半ばの息子が独身でいるのが不思議でならない様子。
記事はこんな母親の言葉で締めくくられていました。
「がんばらなきゃ、子どもには親しかいないんですもの。また親の見合いに行ってみよう。だめかもしれないけれど、だめもとで」(続く…)