2019年に入ってから、有名人が違法薬物使用で逮捕されるニュースが続いています。
ざっと振り返って見ても、ピエール瀧さん(3月)、「KAT―TUN」の元メンバー田口淳之介と元女優の小嶺麗奈さん(5月)、バンクーバー五輪日本代表でプロスノーボーダーの国母和宏さんと元タレントの田代まさしさん(11月)と、決して少ない人数ではありません。
依存症からの回復の難しさ
田代さんの場合、薬物では5回目、覚醒剤では4回目の逮捕になります(『東京新聞』2019年11月8日)。近年では、講演などで自らの経験を語り、NHKで薬物啓発番組などにも出演していた田代さんだけに、薬物依存症から回復することの難しさが改めて浮き彫りになりました。
一方、沢尻さんは、「10年以上前から大麻やMDMA、LSD、コカインを使用していました。有名人が薬物で逮捕されるたび私も危ないと注意していました」などと供述しているそうです(『NHK NEWS WEB』2019年11月18日)。ここでもまた、その依存性の高さが分かります。
依存症とは
依存症は、ある行動や対象に耽溺する行為が、自分ではどうしても止められなくなってしまい、それによって社会生活が支障をきたす病です。
必ずしも分類できないこともありますが、多くの場合、以下の3つのカテゴリーに分けて考えられます。
(1)ドラッグやお酒など、特定の物質を体内に取り入れることによって得られる快感や安心感を求めることが止められなくなる「物質依存」
(2)恋愛やDVなど特定の関係に囚われてしまう「関係依存」
(3)仕事やギャンブル、インターネットなど、一定の行為に高揚感を感じる「行為(プロセス)依存」