これこそSDGs?!(2)
「物を無駄にしない、循環させる」と言えば、宿のご主人宅の愛犬に「お土産」とおやつを何種類か渡したときも、こんなことがありました。
「ありがとう。だけど最近、このコ、アレルギーになっちゃって、食べられる物が限られているの。試してみて、かゆがるようだったら、それは返すね」(ご主人)
そう、あっからかんと言われたのです。
好きでも無いお土産を「いらない」とは言えず、処理に困ることがたまにあります。そうやって無駄にするより、「返すね」と言われたほうがずっと経済的だし、とってもエコです。うちの犬も喜びます。
まさに自然との共生
台風や大雨、それにともなう停電や断水も、嘆くことはしません。
「こっち(宮古島)の感覚じゃ、台風とは呼べないようなときにも大げさな予報とかを出すから、そのたびに準備をしないといけなくて」(ご主人)
と、雨戸を補強したり、飛びそうな物を撤去したりと作業しつつも、「自然と暮らすのはこんなもの」と、とくに大変という雰囲気ではありません。
私が「明日は台風だから外には出られなさそうですね」と残念がって言うと、ご主人は「台風のおかげで海がキレイになるよ〜」と、笑いながらおっしゃっていました。
まさに自然との共生! そうした自然体の感性こそが、SDGs的な海や陸を守ることにつながるのではないでしょうか。
宮古流SDGs
大切なのは「気取らない、飾らない、率直な」やりとりだったり、「自然と共に生きるという当たり前の感覚」を育てることなのだと感じました。
そして「だれひとり取りこぼさない」ために必要なのは、相手の状況や立場への共感であり、「自分ができるやり方で、肩肘張らず手を差し伸べる」ことだと実感しました。
いちいちそこにスローガンや数値目標は必要ありません。わざわざ「SDGsだ!」と叫ばなくても、普通の生活のなかでそれが出来ている。そんな宮古流SDGsに心癒やされた夏休みでした。