機能不全社会(4/10)

2019年5月29日

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そんな考えに確信を与えたのは、イスラム国によるふたりの日本人人質事件をめぐる日本政府の対応です。

驚くことに、ふたりがすでに数ヶ月にわたってイスラム国に拘束されていることを知りながら、救出に向けて積極的かつ有効な対策を取ってきませんでした。

それどころか、安倍首相はわざわざ中東を歴訪し、歴訪先のエジプトで「イスラム国の脅威を食い止めるべき」と発言し、イスラム国対策として2億ドルを支援することを表明しました。


挑戦状を突きつけたも同然

自国民がとらわれ窮地に陥っているというのに、全力をあげて救う努力はしないまま、これでは逆に敵に挑戦状を突きつけたようなものです。

その後、イスラム国が安倍首相が援助するとした2億円と同額の身代金を要求したことや安倍首相に宛てたイスラム国からのメッセージからも、イスラム国側が安倍首相の、ひいては日本政府の対応をどう受け止めたのかは容易に推測できます。

ふたりが人質になっている映像が公開された後の「今後も国際社会と連携し、地域の平和と安定のために一層貢献していく。この方針を変えることもない」(『朝日新聞』2015年1月21日)という発言も、イスラム国を挑発する要因になったのではないないでしょうか。

血で血を洗う戦いが続く

結局、ふたりは殺害されてしまいました。

ほぼ同時期にイスラム国に拘束されていたヨルダン人パイロットは、おりの中に閉じ込められ、生きたまま火をつけられて焼死したと見られています。

パイロットの殺害が明らかになると、今度はヨルダンが即刻、イスラム国が釈放を求めていたサジダ・リシャウィ死刑囚の死刑を執行しただけでなく、アルカイダ系の別のイラク人服役囚に対する死刑も執行したと報じられました。
(参照元:ヨルダン、リシャウィ死刑囚の死刑執行)(別ウインドー)

また、ウクライナでも政府軍と親ロシア派が血で血を洗う戦いを続けていることは周知のことです。(続く…

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