家族のかたち(6/6)

2021年1月31日

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image070306.jpg「家族のなかみ」こそ大切

このように言うと、「夫婦別姓や事実婚を認めたら家族が崩壊する」と、反論する人たちがいます。
婚姻制度という“ちょうつがい”を外したら、夫婦も家族もバラバラになってしまうから、そんなことはとうてい許すことができないというわけです。

でも、そんな家族(夫婦)は、すでに家族としての機能ーー愛情や共感、温かさや尊敬、安心や自由などをお互いに与え合うことーーを失っています。
そのいちばん大切な部分を無くし、バラバラになった人々を無理やり家族という器に押し込めようとすれば、かならずどこかに歪み=病理が生じます。


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「家族のなかみ」ではなく「家族のかたち」にこだわる家族の中にこそ、病理は繁殖しやすくなるのです。
今、「子ども(若者)の問題」とされることの多くは、そうした病理を見て見ぬふりしようという家族(親)に対する、子どもの悲鳴にほかなりません。

かたちや外見だけがキレイな家族と、多少かたちはいびつでも家族としての機能をちゃんと持っている家族。子どもはどちらの家族で暮らす方が幸せを感じられるでしょうか?
わざわざ問う必要もないほど簡単なことです。(終わり)

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Posted by 木附千晶