新型コロナと「新しい生活様式」3

緊急事態宣言

 本来、国がすべき努力を怠っておきながら、「緊急事態宣言」でお茶を濁し、国民に自粛と我慢を強いる。さらにこれからは、国民に「新しい生活様式」で過ごすよう迫ります。

「ソーシャルディスタンスを取る」「人との接触、会話を減らす」「人と接近する場合は、マスクを着用する」・・・。

 どれもこれも、関係性の中でしか生きられない、濃厚・濃密な接触がなければ心身の健康を保つことができない哺乳類に属する人間存在の根幹を揺さぶるような生活様式に聞こえます。


もちろん注意や配慮は必要

 もちろん、外出した際には意識的に手洗いしたり、不特定多数の他人と接近せざるを得ない電車内などでマスクを着用することに反対するつもりはありません。

 多くの人が集まる場所、密閉された空間では意識的に換気をするべきだとも思います。効果的な治療薬やワクチンができるまでは、持病があったり、体調が悪かったりした場合には、特別な注意や配慮も必要でしょう。

賛成できないことも

公園でさえソーシャルディスタンスを取って遊べ しかし、信頼関係を築くべき人とのリアルな接触を無くしてオンラインでの授業や会議を日常化。食事のときにははす向かいに座り、無言。病院や施設にいる家族との接近・面会禁止や、離れて暮らす親と子どもが会う(面会交流)ことの中止。

 あらゆる場所でアクリル板やらビニールシート、下手をすればフェイス・シールドで隔たりをつくり、公園でさえソーシャルディスタンスを取って遊べというような生活(写真)には、賛成できません。

こんなときだからこそ

「人が集まるから」と、屋外の娯楽施設や海水浴場まで閉鎖したり、開放的な自然への立ち入りを禁じるのはいかがなものかと思います。

「人が来ると困るから」と、バラ園でつぼみを切り取ったり、海辺にバリケートを築いたりしているニュースを見たときには、恐ろしささえ感じました。

 こんなときだからこそ、親しい人と触れ合ったり、子どもが遊んだり、心和むような場所を解放することが必要なのではないでしょうか。

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Posted by 木附千晶