搾取される子どもたち(3/10)

2019年5月29日

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『東京新聞』(2013年9月5日)には、こうしたブラック企業を増長させてしまう要因ともなっている、学生側のマインドについても次のような指摘がありました。

「簡単に辞めるようでは社会人として成功できないと考える学生も目立つ。激化する就職戦線に備え、バイトの職場をインターン先や修行の場と考えている」(甲南大学の阿部真大准教授・労働社会学)。
「企業の人事担当者の目を引く内容にするには他の人と違う経験がある方がいい。理不尽な苦労も面接用の応募資料に書き込める物語になると考え、我慢をする学生もいる」(日本大学の安藤至大准教授・労働経済学)。

確かに最近の高校生や大学生と話していると、「困難から逃げるのは良くないこと」「いったん何かをはじめたら途中で止めるのは負け犬」などの考えが極端に強いように感じます。

成果主義社会の影響?

よく言えばポジティブ。悪く言えば自分自身に無頓着というのでしょうか。

周囲の視線にはとても敏感なのに、自分が思っていること、感じていることをキャッチすることが下手です。だから自分の気持ちまでをどこかに押しやって、「まだ大丈夫」「逃げてはいけない」と自分を縛り、心や体を壊してしまうまで、頑張ってしまうのです。

「競争の中で自己決定をして、その責任は自分で引き受けなければいけない」と言う、成果主義の社会の影響を受けすぎていて、「自分を大切にすることは正当なこと」とは思えないのでしょう。

染みついた自己責任

幼い頃から競争の中で生き残ることを強いられてきたのですから、無理もありません。
日々、ひしひしと周囲から伝わってくる「成果を上げた者だけが価値ある者」という考えが骨の髄まで身についてしまい、「成果を上げられなければ不遇な目に遭っても仕方が無い」と自分で責任を引き受けてしまいます。

「ダメなヤツ」という烙印を押されたとしても、「そこから這い上がるか、そのままでいるのかは自分の能力次第」と考える癖が付きすぎてしまって、烙印を押した相手に「失礼なヤツだ!」と、怒ることさえできなくなっているように感じます。(続く…

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