沖縄知事選に思う

26年5月、沖縄出張の際に聞いたフレーズです。
にわかに意味が理解できず、問い返すと「沖縄の人たちには、日本に楯突いたら戦前・戦後のように芋を主食にして、靴も履けない貧しい生活に戻るという考えが染みついているという意味」と教えてくれました。
その話をしてくれたのは、沖縄生まれ、沖縄育ちの30代の女性。「裸足と芋」のたとえは、その女性が本土と沖縄の格差を表す言葉として考え出したのかと思いましたが、そうではありませんでした。『琉球新報』の「沖縄用語辞典」にも「イモ・裸足論」として掲載されるような、日本復帰前後の沖縄では有名な言葉だったのです。
ニュースを見ながら
「基地より経済」を掲げ、現職のデニー玉城氏を大きく引き離して自民や維新など政府与党が推す古謝玄氏が大沖縄県知事に当選したニュースを見ながら、なぜかこのフレーズを思い出しました。
古謝氏当選後、高市首相は早々に27年度の沖縄振興予算を3千億円超えに増やす意思を表明。政府・与党は古謝氏が公約した経済振興を強力に後押しするとしています。
宮古島の話
全くプライベートな話ですが、私は夏休みを宮古島で過ごすのが慣例です。伊良部大橋竣工の頃から、「宮古バブル」に沸いています。本土や外資の資本が流入し、大きなホテルが次々と建ち、訪れる観光客も右肩上がり(入域観光客数につい:宮古市)、新しいお店が次々とオープンしています。
また、宮古島に限った話ではありませんが、沖縄に行くと整備された広々とした公園や、立派な公立学校などの公共施設が目に留まります。どれも沖縄振興予算で建てられたものです。
豊かになったように見えても

バブル後の宮古島では、なじみだった地元の店が閉店したり、土地や家賃、物価がびっくりするほど上昇したりし、「暮らしが大変になった」という話をよく聞くようになりました。小さな島に観光やビジネスに多くの人が押し寄せるので、水や電力がいずれ足りなくなると心配する声もあります。
門外漢に何ができるのか
そもそも基地と経済は切り離すことができるでしょうか。基地をつくるために土地や生活を奪われた県民の人たちが、基地がもたらす富に頼らざるを得ない現実をだれがつくってきたのか。
沖縄県民でも無い私に、沖縄のためになにひとつできない私に、こんなことを言う資格はないと重々承知なのですが、知事選の結果が残念でなりません。
世の中には「譲ってはいけないもの」が確かにあります。利を得るつもりで譲ったら、なし崩し的にすべてを奪われてしまうことが、絶対にあるのです。
・・・そんなことにならないよう、大好きな沖縄のために何ができるのかを考えずにはいられない沖縄知事選でした。









