四角いスイカ(6/7)

2019年5月29日

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市場で価値のあるものとされために自然の発達に逆らった枠をはめ、その枠に当てはまらないものを「不適応(不良品)」と考えるような学校を応援する社会。

そんな社会で育っていけば、だれだって自分らしさや自分自身に価値を見いだせず、自尊心は低くなり、自己肯定感も奪われがちになります。

それを端的に表した調査結果があります。
2014年9月から11月にアメリカ、中国、韓国と共同で実施された「生活と意識」をテーマにした国立青少年教育振興機構の調査結果です。各国の高校生約7千700人から回答を得ています。

ネガティブな日本の高校生

注目したいのは同調査のアンケート「自分について(PDFファイル)」の項目です。ここで日本の高校生が他国と比べ、とてもネガティブな回答をしているのです。

たとえば「自分の希望はいつか叶うと思う」の回答は、肯定的な回答はアメリカ・中国韓国すべてが80%を超えているのに、日本は67.8%。また、「私は人並みの能力がある」という質問では、アメリカでは88.5%、中国は90.6%、韓国は76.8%だったのに、日本は55.7%です。「私は勉強が得意な方だ」の質問では、肯定的な回答をした日本の高校生はわずか23.4%しかいません。

逆に、自分への否定的なイメージを問う「私は将来に不安を感じている」や「自分はダメな人間だと思うことがある」では、日本がトップ。たとえば後者の質問への回答では日本は72.5%で、アメリカ45.1%、中国、56.4%。韓国35.2%とダントツに高いのです。

日本人の謙虚さ?

これらの結果を「日本人の謙虚さ」と考える向きもあるかもしれませんが、カウンセリングなどで子どもや若者と接している立場からすれば、「その考えは楽観的過ぎる」と言わずにはいられません。

私が知っている限り、子どもや若者たちの多くが、実際以上に自分を低く評価し、周囲の目を恐れ、評価におののき、自身を失っています。
おとな(社会)が提示した枠にうまく当てはまることができない自分を「ダメなやつ」と考えています。(続く…

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