新型コロナと「新しい生活様式」1

2020年7月9日

緊急事態宣言

 緊急事態宣言が解除された今も、妙な「自粛」の空気が漂っています。

 まるで仕事をするのも、人と会うのも、食事に行くのも「これ、やってもいいんですよね?」と、見えないだれかにおうかがいを立てているような雰囲気です。

 緊急事態宣言中に耳にした最も嫌な言葉は「自粛警察」でした。この機に乗じて他者に自粛を強要する人々のことです。政府が、一定の基準で休業要請を行い、「不要不急の外出を控えろ」と繰り返すなかで、まるで正義の味方のように登場しました。

 そして休業要請に従いながら開店している飲食店等に対して、嫌がらせを越えた脅し行為を行い、「警察を呼ぶぞ!」などと恫喝する・・・びっくりするような監視社会が、またたくまにできあがりました。


休業要請などしなくても

 責められるべきは、「働くなければ食べて行けない」ぎりぎりの生活をしている個人なのでしょうか? コロナ不安が広がるなか、「できることなら休みたい」人の方がずっと多いはずです。

 イギリスのように給与や平均収入の8割程度を国が負担すれば、フランスのように従業員に原則70%、個人事業主には最大約18万円を補助したりすれば、ドイツのように従業員10人以下の事業所には3か月で最大およそ180万円、従業員5人以下の事業所には最大およそ107万円を給付するなどすれば、家にとどろうとする人は大勢いたのではないでしょうか(「事業者に直接補償する国はない」の政府答弁はフェイクニュース! ?報道機関なぜチェックしないのか

 アメリカ在住のある方から私が、「トランプさんから緊急経済対策の現金1200ドルが届いた」と聞いたのは5月半ば頃。私の周りでは安倍首相が約500億円かけて配布すると胸を張った布製マスクでさえ、届いた人はいませんでした。

 ちなみに、私のところに布製マスクが届いたのはちまたにマスクが出回り始めた5月末でした。

実効性の無い対策のなかで

臨時休業 「今、歯を食いしばって頑張っておられる皆さんこそ、日本の底力です」(4月7日の首相会見)と言った安倍首相。口を開けば「緊急に」「一日も早く」と言う政治家や官僚たち。

 そんな言葉を繰り返し、実効的な対策もされまいうちに、経営難に追い込まれたり、自粛警察に脅されたり、なかには自殺に追い込まれた人もいます。

 東京練馬区のとんかつ店で火災があり、油をかぶって全身やけどで死亡した店主のニュースが報じられました(『東京新聞』2020年5月3日)。同記事によると、店主は東京五輪の聖火ランナーにも選ばれていた方だったそうですが、「店を閉じる。もう駄目かもしれない」と将来を悲観する言葉をもらしていたそうです。

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